中村文則 - 土の中の子供

掲載されている文藝春秋を買って放置していた。んで今日読んだ。第一印象としては「え?これで芥川賞?」って感じ。やや期待しすぎたか。
主人公がナイーブ過ぎて参った。こういう鬱々とした「文学的な」主人公は苦手だ。読点がやや多めで少し気に障る。気取った印象を受ける。好きな人は好きなんだろうけどね。ラスト、主人公が「俺には親などいない、俺は土の中から生まれたんだ」と自分の心に決着を付け歩き出すシーンは少し感動的。
あと不感症の嫁の存在にあまり意義を感じられなかった。いなくても物語は成り立ったと思う。