いまを生きる

  • いまを生きる

http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=215
評価1。陳腐だった。まずキーティングのキャラクターが描き切れていない。彼は生徒に多大な影響を及ぼす人間であるわけで、その人間的すごさみたいな部分が描かれていないから観客としては「あれ?そんなあっさり人生観変わるの?」となってしまう。だからむしろ生徒側に対して「軽佻浮薄では?」みたいな疑念が湧く。そして尻切れトンボの感が拭えないラストシーン。生徒役はおしなべて演技が上手かったし個性が出ていただけに残念。3時間くらいかけてもっと細かく描写していれば良かったのになあ。

唯一良かったシーン。自殺した級友の葬式でみんなが歌を歌っているシーンなんだけど奥から2人目のチャーリー・ダルトンだけは口を閉ざしている。Gale Hansen演じるダルトンは半ば不良のような生徒役なんだけど(煙草を吸って女たらしでいつもふざけている)同時に誰よりも感情豊かなキャラで、このシーンでも歌なんか歌えないくらいに悲しみに暮れている様がさりげなく描かれている。