ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序

旧来のファンである俺にとっては残念な出来だった・・・。
まず声優の声が結構この10年で変わっている。声優陣はそのままなんだがどうも声色が違う。特にミサト。あと音楽が大幅に変わっていて、音楽に気を取られてしまうシーンが多々あった。まあこれはいい。それと台詞が全体的に若干クサくなっている。クサいというかクドいというか。ま、百歩譲ってそれもよしとしようか。
一番残念だったのは限られた時間にたくさんストーリーを詰め込む事で駆け足になっている点。たとえばその最たるシーンが、地下からビルが生えてきてミサトがシンジに一言「あなたが守った街よ」と言うシーン。このシーンのあと、2秒は余韻っていうか間が欲しい。ここはシンジが自分の仕事の意義を見出すシーンであってすごく重要なのよ。鈴原に殴られたりしたけどやっぱり俺は立派な事をしたんだ!みたいな希望の生まれる感動のシーンなんですよ。「あなたが守った街よ」(ジ〜〜ン・・・)となるべきなんですよ。それが「あなたの守った街よ」で間髪入れず次のシーンへ・・・。これは良くねえ。捨ててはいけない余白ってもんがあるんだよ。
ヤシマ作戦は前評判通り良かったね。何と言っても形態を自在に変えるラミエルがカッコいい。でも鈴原と相田のメッセージとかそういうクサい演出はいらんだろうと思った。不要すぎ。


結論:「序」とTV版の比較で言えばTV版の方が数段上。TV版で満足している人は劇場に行かなくてもいいかも。レンタル屋に並んだらヤシマ作戦だけ見ておけば?って感じ。