再び中国女

緊張感あふれる前半

ゴダールの中国女について何だかぼんやりと考え続けている。
色々とレビューを読んでみたけど、確かにこの時期からゴダール共産主義に傾倒して
いったらしい。って事はこの映画は啓蒙映画なんだろうか。でも映像から伝わってくるのは
むしろフランスの共産主義学生の滑稽さとか未熟さであって、例えばベランダで学生が
並んで共産主義の題目を唱えながら体操するシーンなんかはオウムか何かの新興宗教
っぽくて爆笑してしまうんだが・・・。
でもゴダールはこれを格好いいものとして撮ったのかもしれない。当時(1967年)に
この映画を見たら笑えなかったのかも知れない。
ただやっぱり気になるのはラスト近くで主人公が暗殺に失敗し無関係の市民を殺して
しまうエピソードかな。あれってゴダールは悲劇として描きたかったんだろうか。
俺の目には喜劇にしか見えなくてここでも笑ってしまったんだが・・・。
あと時折映る映画スタッフの姿。これのせいで映画全編を通してフィクション感って
いうか空疎な雰囲気が漂ってしまって、本気でゴダールが啓蒙しにかかってきてる
気がしない。仲間の自殺も暗殺失敗も全部ウソなのか?そう疑ってしまうとこの作品、
逆に主人公グループから離脱した学生や、主人公にテロを思いとどまるよう説得する
先生の側が俄然説得力を持ち、東側の敗北を予測して作られた凝りに凝ったアンチ
共産主義映画として観られなくもない。
とかなんとか考えてみたけどやっぱりよくわからんちんちん。


つうか、id:saroma-sanが突然のアカウント削除(;´Д`)
ペドフィリアグループとかどうするの?(;´Д`)